宮下公園

渋谷にある宮下公園があぶない!

ナイキに買い取られて、スケートボード場とカフェを新設して「宮下NIKIパーク」になるんだってさ。

誰もが自由に使えるはずの公園が、ナイキという一企業の商業スペースになってしまうんだ。
宮下公園は、渋谷区が管理する区民、都民、国民、人類、誰でも使えるスペースなのに。
それをナイキの広告として、利益を得るために改修工事をするというのだからあきれてしまう。

ナイキから工事を請け負ったのは、これまた巨大企業の東急建設
東急グループは、いま渋谷駅前の再開発に躍起になっている。
完全に彼らの頭の中には、お金しかない。
公園のブランコに乗って微笑む子供や公園でくつろぐ若者、杖をついて公園を散歩する老人なんてどーでもいいんだろうなあ。

もっともイケナイことは、ナイキと渋谷区長、一部の区議会議員の間でしか話されていないのにも関わらず、工事を着工しようとしていることだ。
渋谷区民や公園利用者には公言せず、区議会や都市計画審議会でも話し合われていない。
民主的な手続きをきっちり踏んでいないのだ。
ここニッポンは、本当に民主主義の国なのだろうか。

1990年代に、ナイキは途上国にある工場の労働問題で世間から非難を浴びた。
「奴隷のように働かされる途上国の貧困層によってナイキの靴は作られている」という記事をどこかで読んだことがある。
そういう会社なんだね、と納得した次第。

ナイキに「バカヤロー」と言いたくなった3月末。
反対デモに参加してきた。

若いヤツらがシュプレヒコールをあげていた。
「宮下公園は広告じゃねえぞー」
「宮下公園をかえせー」
「ナイキ化工事反対ー」

原宿のナイキショップの前で、シュプレヒコールは最高潮に。
ガラス張りの向こうで、レジを打っているお兄さんは、どんなことを考えていたのだろう。

大きな流れに流されず、自分の”アタマ”を持って社会に”カラダ”で示す。
そんな若者がたくさん集まっていて、それはそれはアタマにきたけれど、気持ちのいい集会だった。
デモってなんて美しい行為なのでしょう。

「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」
http://minnanokouenn.blogspot.com/

大きな波に飲み込まれずに生きていこうと思った。
4月末日なのに、今日も冷たい雨が降る。